KUGS課題レポートとは
課題レポートは、高大接続の観点から大学で課されるレポートを想定しています。
高校まで課されてきた作文や感想文とはまったく性質の異なるものです。受講したプログラムの単なるまとめでもありません。あるテーマについて、自身の経験、集めた情報(知識)に基づき、論理的かつ客観的に論述し、読み手を説得する文章がKUGS課題レポートです。
レポートの種類
KUGS課題レポートは2種類あります。
高校での学び
高校生活の中でどのような問題を発見し、それを解決するための活動を通して何を学び、その結果あなた自身がどのように成長したのかを記述して下さい。
大学での学び
大学での学び「個別プログラム」を受講して気づいた課題について、解決するための方策を考え、記述して下さい。
「高校での学び」と「大学での学び」の2種類の課題レポートを期限内に提出し、本学の評価で基準を満たせば、KUGS特別入試の出願資格が得られます。
課題レポート「高校での学び」は、高校2年次の9月から提出可能ですが、高校での学習や経験が深まった後に執筆した方がよいレポートが書ける場合があります。
レポート課題
課題1 高校での学び
あなたが高校生活の中で課題意識を持って解決に取り組むことであなた自身が成長した学び
題名:自分のレポートのアピールポイントやキーワードを用いて、レポート内容を端的にあらわす題名を付けてください(15~50字程度)。
<よくない例>
・高校生活で身に付けたコミュニケーション能力(「高校生活」では対象が広すぎます)
・探究学習で困ったこと(「探究学習」では対象が広すぎます。「困ったこと」は曖昧です)
本文:あなたが「直面・発見した問題」を挙げたうえで、「その問題の原因や問題の重要性」と、あなたが「解決や解明に向けておこなった取り組み(工夫や努力がわかるもの)」をまとめてください。また「活動を通してどう成長できたか」を振り返ってください。最終段落では、高校時代の成長を活かして「高校卒業後に学びたいことや取り組みたいこと」を述べてください(1,000~1,400字)。
- 以下の項目をバランスよく記述して下さい。
- ①直面・発見した問題とその問題の原因や重要性
- ②その問題を解決するための取り組み
- ③取り組みを通した成長
- ④高校卒業後に学びたいことや取り組みたいこと
- 学びの例
- 探究学習やその他の実験やフィールドワーク調査など(高校での授業を含む)
- 生徒会活動、文化活動、体育活動(高校での部活動などを含む)
- 地域活動、ボランティア活動、学校外での学び、留学など
注意事項
求められているレポートは探究学習の報告やまとめ、イベントの参加報告ではありません。上記の項目に沿ってレポートをまとめましょう。
基準を満たすレポートのポイントは、オンライン教材『「高校での学び」課題レポート作成方法』で解説しています。評価基準(ルーブリック)や評価基準(ルーブリック《詳細版》)(リンク)も必ずあわせて参照し、何を書くことが求められているのか、しっかり確認しましょう。
単なるテスト勉強、受験勉強、誰もが行うような当たり前の努力は対象外です。講演会の聴講など、イベントに受動的に参加した様子をまとめただけのものも対象外です。
オンライン教材『「高校での学び」課題レポート作成方法』の視聴履歴がなく、レポート課題への理解が著しく不十分な場合、「オンライン教材を視聴して、レポート課題への理解を高めましょう」という評価コメントしか返せない場合があります。その場合、具体的なアドバイスの機会を逸することになります。
課題2 大学での学び
大学での学び(KUGS Liveセミナー・KUGS Webセミナー・KUGS ラウンドテーブル):個別プログラム名
- 「大学での学び」個別プログラムは、3種類あります(KUGS Liveセミナー・KUGS Webセミナー・KUGS ラウンドテーブル)詳しくはこちらをご覧下さい。
- 受講可能な個別プログラムはこちらを参照ください(随時更新します)。
題名:「あなたが受講した個別プログラム名」をそのまま入力してください。
- 個別プログラム名が「〇〇学入門」なら課題タイトルも「〇〇学入門」とする
本文:冒頭で「受講した個別プログラムの要約」を200~300字程度でまとめてください(感想ではありません)。その上で「受講して気づいた課題(問題)とその理由」を挙げ、「その課題(問題)を解決するのに適した方策とその根拠」について、あなたの考えを述べてください。最終段落では、以上で書いてきたことを踏まえて、「高校卒業後に学びたいことや取り組みたいこと」を記述してください(1,000~1,400字)。
- 以下の項目をバランスよく記述して下さい。
- ①要約
- ②受講して気づいた課題(問題)とその理由
- ③その課題を解決するのに適した方策とその根拠
- ④高校卒業後に学びたいことや取り組みたいこと
注意事項
求められているレポートは、個別プログラムのまとめや感想文ではありません。上記の項目に沿ってレポートをまとめましょう。
基準を満たすレポートを書くためのポイントは、オンライン教材『「大学での学び」課題レポート作成方法』で解説しています。評価基準(ルーブリック)や評価基準(ルーブリック《詳細版》)(リンク)も必ず参照し、何を書くことが求められているのかをしっかり確認しましょう。
個別プログラム(Webセミナー)が未受講の場合(=動画視聴履歴がない場合)は評価できません。このようなレポートに対しては、すべての評価項目を1として評価し、評価コメントも付しません。
オンライン教材『「大学での学び」課題レポート作成方法』の視聴履歴がなく、レポート課題への理解が著しく不十分な場合、「オンライン教材を視聴して、レポート課題への理解を高めましょう」という評価コメントしか返せない場合があります。その場合、具体的なアドバイスの機会を逸することになります。
レポートの提出
レポートの書き方
レポート課題で指定された事項をふまえ、「序論」「本論」「結論」という構成で作成しましょう。
序論:
高校での学び
「あなたが直面・発見した問題」と「その問題の原因や重要性」
大学での学び
「受講した個別プログラムの要約」(200~300字程度)
本論:
高校での学び
「解決に向けてどのような活動を行ったか」と「活動を通してどう成長できたか」
大学での学び
「受講して気づいた課題(問題)」と「課題(問題)を解決するために必要と思われる⽅策」
結論:
高校での学び
高校時代の成長を活かして「高校卒業後に学びたいことや取り組みたいこと」
大学での学び
受講して気づいた課題と解決策を踏まえて「高校卒業後に学びたいことや取り組みたいこと」
参考、剽窃、引用についてのガイドライン
レポートを作成する際には、参考、剽窃、引用についてのガイドラインを必ず確認し、内容を順守してください。このガイドラインに違反することが確認された場合は評価できません。また、悪質と判断された場合は評価済みのレポート評価や修了認定を取り消すことがあります。
レポート提出前のチェックポイント
☑指定された事項についてすべて書いている
〈高校での学び〉
- 題名:「アピールポイントやキーワードを用いて、レポート内容を端的にあらわす」題名になっていますか?
- 本文:以下の①~④の内容をすべて書いていますか?
①直面・発見した問題とその問題の原因や重要性
②その問題を解決するための取り組み
③取り組みを通した成長
④高校卒業後に学びたいことや取り組みたいこと
〈大学での学び〉
- 題名:「あなたが受講した個別プログラム名」をそのまま書いていますか?
- 本文:以下の①~④の内容をすべて書いていますか?
①「受講した個別プログラムの要約」(200~300字程度)
②受講して気づいた課題(問題)とその理由
③その課題を解決するのに適した方策とその根拠
④高校卒業後に学びたいことや取り組みたいこと
☑主題が明確である
- 高校での学びでは「あなたが直面・発見した問題」と「解決に向けてどのような活動を行ったか」を明確に書いていますか?
- 「問題」と「解決のための活動」の対応関係が重要です。
- 大学での学びでは「受講して気づいた課題(問題)」と「その課題(問題)を解決するために必要と思われる方策」を明確に書いていますか?
- 「課題(問題)」と「解決策」の対応関係が重要です。
- 「自分が最も伝えたいこと」が読み手に伝わる文章になっていますか?
- 取り組んだ活動を列挙するだけではいけません。
- 複数の事柄を盛り込みすぎると、何を最も伝えたいのかわかりにくくなります。「伝えたいこと」を絞るのも重要です。
☑レポートの体裁を守って書いている
- 段落分けは適切ですか?
- 「冒頭」「本論」「結論」をベースに、まとまりごとに段落を分けましょう
- 段落頭は字下げされていますか?
- 段落頭は全角スペース1つ分空けましょう
- 不要な1行空けはありませんか?
- 段落の間を1行空ける必要はありません
- 「だ・である調」で書かれていますか?
- レポートでは「です・ます調」は使用しません。適切な表現を使用しましょう
☑推敲されている
- 誤字脱字はありませんか?
- 一晩おいて見直すと、気づかなかった誤字脱字が見つかる場合が多いです
- 説明不足の箇所はありませんか?
- 専門用語や一般的でない言葉は必ず説明しましょう
- 文章のつながりがおかしい箇所はありませんか?
- 論理が矛盾したり飛躍したりすると、説得力がなくなってしまいます
- 読み手に伝わる文章になっていますか?
- 第三者に読んでもらい、意見をもらうことが効果的です
評価基準に達しなかった場合
- 1つのレポートにつき、1度だけ再提出が可能です。再提出の締め切りは評価のフィードバックの2週間後です。
- 再提出の際は、かならずフィードバックコメントを踏まえて修正してください。部分的な修正では、評価基準を満たすことはできません。
- レポートアドバイザーによるオンライン個別相談も実施していますので利用してみてください(くわしくはこちら)。
それでも合格できなかった場合…
- 高校での学びでは、「第2クール」に挑戦できます。(再提出も含めると、最大で4回の提出が可能です。)
- 大学での学びでは、別のプログラムでレポートの提出が可能です。(プログラムを変えれば何度でも提出できます。)
※ KUGS特別入試の出願資格を得るためには、受験年度の8月31日17時までに「高校での学び」と「大学での学び」の課題レポートを提出する必要があります。(そのうえで、両方に合格することで修了認定証が発行されます。)
※ 8月に提出されたレポートへの評価コメントの返却は10月上旬までに行います。(その場合、再提出の締め切りは9月~10月中旬頃となります。)
個別プログラム一覧
•「大学での学び」レポートを執筆するためには、個別プログラムを受講する必要があります。
• 個別プログラムには以下の3種類があり、その中から興味のあるものを受講してください。
• 複数のプログラムを受講することも可能です。
KUGS Liveセミナー
金沢大学の教員による講義にリアルタイムで参加する対面型のセミナーです。オンライン参加可能なものや、オンラインのみで開講されるものもあります。
実施されたプログラムの一部を紹介!(すでに終了したものです。)
第1回リーディングセミナー:
本田由紀『「日本」ってどんな国?』
(ちくまプリマー新書)
近年、アカデミアにおいて話題の、高校生向けに書かれた新書や文庫を1冊について、参加者間で重要だと思った点、疑問に感じた点、面白いと思った点などについて意見交換したうえで、本書の紹介文を作成します。これらを通して、テキスト、そしてその学問的背景についての理解を深めます。
この回では「家族、ジェンダー、学校、友人、経済・仕事,政治・社会運動について世界各国データと比較し、日本がどんな国か考えて」見ることを狙った本田由紀著の『「日本」ってどんな国?:国際比較データで社会が見えてくる』 を取り上げました。
KUGS Webセミナー
金沢大学の教員による講義の動画を視聴するオンデマンド型のセミナーです。動画はいつでも何度でも視聴可能です。
プログラムの一部を紹介!
心理学の世界
このプログラムでは、心理学に興味を持っていたり、大学で心理学を学びたいと考えたりしている高校生に向けて、大学で学ぶことのできる心理学の概要を紹介します。
心理学という分野の成立過程や具体的な専門領域について紹介するとともに、「心」という目に見えないものを学問の対象とする心理学が、どのように「科学的に」心を調べるのかについて、心理学の具体的な実験を交えつつ説明します。
KUGS ラウンドテーブル
参加者同士でテーマについてディスカッションします。ディスカッションはファシリテーターがリードしてくれますので、あまり経験がない人も安心して参加できます。