KUGS課題レポートとは

課題レポートは、高大接続の観点から大学で課されるレポートを想定しています。
高校まで課されてきた作文や感想文とはまったく性質の異なるものです。受講したプログラムの単なるまとめでもありません。あるテーマについて、自身の経験、集めた情報(知識)に基づき、論理的かつ客観的に論述し、読み手を説得する文章がKUGS課題レポートです。

レポートの種類

KUGS課題レポートは2種類あります。

高校での学び

高校生活の中でどのような問題を発見し、それを解決するための活動を通して何を学び、その結果あなた自身がどのように成長したのかを記述してもらいます。

詳しくはこちらをご覧ください。

大学での学び

KUGS高大接続プログラムを受講して気づいた課題について、解決するための方策を考え、記述してもらいます。

詳しくはこちらをご覧ください。

「高校での学び」と「大学での学び」の2種類の課題レポートを期限内に提出し、本学の評価で基準を満たせば、KUGS特別入試の出願資格が得られます。

レポート課題

課題1 高校での学び

<「高校での学び」課題レポート>
あなたが高校生活を送る中で直面したり、発見したりした問題に対して、どのように解決のために取り組んだのか、あなたの学びや成長の過程が分かるようなKUGS課題レポートを作成し、提出してください(1,000~1,400字)。
※「高校での学び」課題レポートは高校2年生9月以降に提出してください。

〈「高校での学び」課題レポートで記述すべき事項 〉

『題名』
「あなたが直面・発見した問題の解決のために何に取り組んだか」

 『本文』
①「あなたが直面・発見した問題」と「その問題に直面・発見した経緯」
②「解決に向けてどのような活動を行ったか」
③ 活動に取り組む中で「何を体験し、学び、どう成長できたか」
④ その体験を基に「今後どう行動したいと思っているか」
※ 学びの過程が分かるように記してください。①~④をすべて盛り込むこと。

「高校での学び」Q&A

「高校での学び」は何を書けばよいですか?
高校生活の中で直面・発見した問題の解決のための取り組みであれば、題材は問いません。例としては、探究的学習活動やフィールドワーク等(高校での授業含む)、文化活動・体育活動(高校での部活動含む)が挙げられます。なお、高校での取り組みをただ単にまとめ、紹介するだけでは、レポート課題に応えたことになりませんので、レポートとして評価されないので注意してください。
「高校での学び」の取り組み内容は、複数あってもいいですか?
動画資料でも言及している通り、このレポートは内容が一貫しており、論理的に構成されていることが求められます。取り組みの内容が複数になる場合、一般に、一貫性のある文章を書くことが難しくなります。そのような意味で推奨はしておりません。
「高校での学び」の「第1クール」と「第2クール」の違いがわかりません。
「第2クール」は、「第1クール」で合格できなかった受講生が、再度「高校での学び」に取り組み、課題提出するためのものです。「第1クール」に合格した方は、「第2クール」を受講する必要はありません。
「高校での学び」の第1クール1回目が不合格でした。ゆっくり考え直したいので、第1クールで再提出せず、第2クールでの提出を考えていますが、可能ですか?
はい、可能です。
探求学習をテーマにレポートを書こうと思っています。探求学習の取り組みや結果を紹介するだけでも大丈夫ですか?
探求学習の取り組みや結果を紹介するだけでは、レポート課題に応えたことになりません。オンライン教材を視聴し、何を書くことが求められているのかをしっかりと確認して下さい。
題名は「あなたが直面・発見した問題の解決のために何に取り組んだか」であれば、何でもいいですか?
課題解決のために取り組んだことや、学んだことがわかる内容にして下さい。タイトルから、ある程度、内容を推測できるものが望ましいです。
単語の列挙や、一般的あるいは抽象的な表現は、内容を表すことが難しいので、できるだけ避けましょう。

課題2 大学での学び

<「大学での学び」レポート課題>
あなたが受講したKUGS高大接続プログラムの振り返りを行い、考えたことについて課題レポートを作成し、提出してください(1,000~1,400字)。
※特別にプログラムで指定がない限り、各プログラム共通。

KUGS高大接続プログラムは以下の3種類があります。

KUGS Liveセミナー

金沢大学の教員による講義にリアルタイムで参加する対面型のセミナーです。(オンライン参加可能なものもあり。)

KUGS Webセミナー

金沢大学の教員による講義の動画を視聴するオンデマンド型のセミナーです。動画は何度でも視聴可能です。

KUGS ラウンドテーブル

参加者同士でテーマについてディスカッションします。

〈「大学での学び」課題レポートで記述すべき事項 〉

『題名』
「あなたが受講した個別プログラム名」

 『本文』
①「受講した個別プログラムの要約」(200~300字程度)
②「受講して気づいた課題(問題)」
③「その課題(問題)を解決するために必要と思われる方策」
④ あなたが気づいた課題と考えた方策を踏まえて「今後どう行動したいと思っているか」
※②③について、あなた自身の考えを根拠に基づき具体的にまとめること。要約と感想だけではレポートとして評価できません 。

「大学での学び」Q&A

どの個別プログラムを受講しても出願資格には影響ありませんか?
どの個別プログラムを選択・受講しても構いません。また、複数の受講も可能です。志願する学類以外のプログラムでも全く問題ありません。幅広い分野で大学での学びを深めます。
一度受講したプログラムを進級して再度受講し、レポートを提出することは可能ですか?
一度課題レポートを提出し、評価を受けたプログラムで、進級して再度受講、課題レポートを提出し、もう一度評価を受けることもできます(例えば1年次と2年次など)

レポートの提出

レポートの書き方

レポート課題で指定された事項をふまえ、「序論」「本論」「結論」という構成で作成しましょう。

序論:

高校での学び
「あなたが直面・発見した問題」と「その問題に直面・発見した経緯」

大学での学び
「受講した個別プログラムの要約」(200~300字程度)

本論:

高校での学び
「解決に向けてどのような活動を行ったか」と「何を体験し、学び、どう成長できたか」

大学での学び
「受講して気づいた課題(問題)」と「課題(問題)を解決するために必要と思われる⽅策」

結論:

高校での学び
解決のための活動とその中での学びや成長を踏まえて「今後どのように行動したいと思っているか」

大学での学び
受講して気づいた課題と解決策を踏まえて「今後どのように行動したいと思っているか」

課題レポートを作成するにあたって、以下の3つの教材を必ず最初に受講してください。


KUGS高大接続プログラムの概要と課題レポート

「大学での学び」課題レポート作成方法と評価

「高校での学び」課題レポート作成方法と評価

参考、剽窃、引用についてのガイドライン

レポートを作成する際には、参考、剽窃、引用についてのガイドラインを必ず確認し、内容を順守してください。このガイドラインに違反することが確認された場合は評価できません。また、悪質と判断された場合は評価済みのレポート評価や修了認定を取り消すことがあります。

レポート提出前のチェックポイント

☑指定された事項についてすべて書いている

〈高校での学び〉

  • 『題名』には「あなたが直面・発見した問題の解決のために何に取り組んだか」を書いていますか?
  • 『本文』には以下の①~④の内容をすべて書いていますか? 

①「解決に向けてどのような活動を行ったか」
② 活動に取り組む中で「何を体験し、学び、どう成長できたか」
③ その体験を基に「今後どう行動したいと思っているか」
④ その体験を基に「今後どう行動したいと思っているか」

〈大学での学び〉

  • 『題名』には「あなたが受講した個別プログラム名」を書いていますか?
  • 『本文』には以下の①~④の内容をすべて書いていますか?

①「受講した個別プログラムの要約」(200~300字程度)
②「受講して気づいた課題(問題)」
③「その課題(問題)を解決するために必要と思われる方策」
④ あなたが気づいた課題と考えた方策を踏まえて「今後どう行動したいと思っているか」

☑主題が明確である

  • 高校での学びでは「あなたが直面・発見した問題」と「解決に向けてどのような活動を行ったか」を明確に書いていますか?
  • 「問題」と「解決のための活動」の対応関係が重要です。
  • 大学での学びでは「受講して気づいた課題(問題)」と「その課題(問題)を解決するために必要と思われる方策」を明確に書いていますか?
  • 「課題(問題)」と「解決策」の対応関係が重要です。
  • 「自分が最も伝えたいこと」が読み手に伝わる文章になっていますか?
  • 取り組んだ活動を列挙するだけではいけません。
  • 複数の事柄を盛り込みすぎると、何を最も伝えたいのかわかりにくくなります。「伝えたいこと」を絞るのも重要です。

☑レポートの体裁を守って書いている

  • 段落分けは適切ですか?
  • 「冒頭」「本論」「結論」をベースに、まとまりごとに段落を分けましょう
  • 段落頭は字下げされていますか?
  • 段落頭は全角スペース1つ分空けましょう
  • 不要な1行空けはありませんか?
  • 段落の間を1行空ける必要はありません
  • 「だ・である調」で書かれていますか?
  • レポートでは「です・ます調」は使用しません。適切な表現を使用しましょう

☑推敲されている

  • 誤字脱字はありませんか?
  • 一晩おいて見直すと、気づかなかった誤字脱字が見つかる場合が多いです
  • 説明不足の箇所はありませんか?
  • 専門用語や一般的でない言葉は必ず説明しましょう
  • 文章のつながりがおかしい箇所はありませんか?
  • 論理が矛盾したり飛躍したりすると、説得力がなくなってしまいます
  • 読み手に伝わる文章になっていますか?
  • 第三者に読んでもらい、意見をもらうことが効果的です

評価基準に達しなかった場合

  • 1つのレポートにつき、1度だけ再提出が可能です。再提出の締め切りは評価のフィードバックの2週間後です。
  • 再提出の際は、かならずフィードバックコメントを踏まえて修正してください。部分的な修正では、評価基準を満たすことはできません。
  • レポートアドバイザーによるオンライン個別相談も実施していますので利用してみてください(くわしくはこちら)。

それでも合格できなかった場合…

  • 高校での学びでは、「第2クール」に挑戦できます。(再提出も含めると、最大で4回の提出が可能です。)
  • 大学での学びでは、別のプログラムでレポートの提出が可能です。(プログラムを変えれば何度でも提出できます。)

※ KUGS特別入試の出願資格を得るためには、受験年度の8月31日17時までに「高校での学び」と「大学での学び」の課題レポートを提出する必要があります。(そのうえで、両方に合格することで修了認定証が発行されます。)
※ 8月に提出されたレポートへの評価コメントの返却は10月上旬までに行います。(その場合、再提出の締め切りは9月~10月中旬頃となります。)

個別プログラム一覧

•「大学での学び」レポートを執筆するためには、個別プログラムを受講する必要があります。
• 個別プログラムには以下の3種類があり、その中から興味のあるものを受講してください。
• 複数のプログラムを受講することも可能です。

KUGS Liveセミナー

金沢大学の教員による講義にリアルタイムで参加する対面型のセミナーです。オンライン参加可能なものや、オンラインのみで開講されるものもあります。

実施されたプログラムの一部を紹介!(すでに終了したものです。)

第1回リーディングセミナー:
本田由紀『「日本」ってどんな国?』
(ちくまプリマー新書)

近年、アカデミアにおいて話題の、高校生向けに書かれた新書や文庫を1冊について、参加者間で重要だと思った点、疑問に感じた点、面白いと思った点などについて意見交換したうえで、本書の紹介文を作成します。これらを通して、テキスト、そしてその学問的背景についての理解を深めます。
この回では「家族、ジェンダー、学校、友人、経済・仕事,政治・社会運動について世界各国データと比較し、日本がどんな国か考えて」見ることを狙った本田由紀著の『「日本」ってどんな国?:国際比較データで社会が見えてくる』 を取り上げました。

KUGS Webセミナー

金沢大学の教員による講義の動画を視聴するオンデマンド型のセミナーです。動画はいつでも何度でも視聴可能です。

プログラムの一部を紹介!

心理学の世界

このプログラムでは、心理学に興味を持っていたり、大学で心理学を学びたいと考えたりしている高校生に向けて、大学で学ぶことのできる心理学の概要を紹介します。

心理学という分野の成立過程や具体的な専門領域について紹介するとともに、「心」という目に見えないものを学問の対象とする心理学が、どのように「科学的に」心を調べるのかについて、心理学の具体的な実験を交えつつ説明します。

KUGS ラウンドテーブル

参加者同士でテーマについてディスカッションします。ディスカッションはファシリテーターがリードしてくれますので、あまり経験がない人も安心して参加できます。