課題レポートの評価についてポイントを絞って説明しますので、よく確認した上でレポートを作成し、十分推敲して提出してください。また、これまでのレポート評価点の分布を掲載しますので、参考にしてください。
評価方法
「高校での学び」「大学での学び」の課題レポートは、以下の金沢大学<グローバル>スタンダード(KUGS)に基づき、スタンダードA、B、C、Dのすべてと、EまたはFのいずれかの5つのスタンダードで評価します。
具体的な評価基準は次項の「評価基準」(ルーブリック)ならびに「評価基準」(ルーブリック《詳細版》)を、また評価で重要になる点については「評価ポイント」を参照ください。
A.自己の立ち位置を知る
B.自己を知り、自己を鍛える
C.考え・価値観を表現する
D.世界とつながる
E.未来の課題に取り組む
F.新しい社会を生きる
KUGSの詳しい解説はこちらを参照ください。
評価基準(ルーブリック)
※はEまたはFの視点で評価します。レポートにはEまたはFのいずれかの視点が含まれている必要があります。
- レポートは5段階評価で、レベル1が最低評価、レベル5が最高評価です。
- すべてがレベル2以上であれば、KUGSの基準を満たしたと判断します。基準を満たしていない場合、課題レポートの再提出を求めます(再々提出できません)。
- レポートを作成する際には、レベル3を目標にしてください。
- 提出されたレポートには、評価とは別に、評価やレポートの改善にかかわるコメントを返却します(合否に関わらず、コメントを付します)。
課題レポート「大学での学び」は、個別プログラムが未受講の場合(個別プログラムの動画視聴履歴がない場合)は評価できません。このようなレポートに対しては、すべての評価項目を1として評価し、評価コメントも付しません。
評価基準(ルーブリック《詳細版》)
以下の「評価基準(ルーブリック《詳細版》)」は、上に示した「評価基準(ルーブリック)」をより詳しく説明するものです。レポートを書く際に、また、どの観点からレポートが評価されたのかを確認する際に役立ててください。両者の評価基準は同じです。
こちらからPDF版をダウンロードできます。文字が見づらい場合は、PDF版をご利用ください。
- ※1「指定事項」とはレポートで記述すべき内容を指します。
- 「高校での学び」のレポートでは,①直面・発見した問題とその問題の原因や重要性,②その問題を解決するための取り組み,③取り組みを通した成長,④高校卒業後に学びたいことや取り組みたいことを指します。
- 「大学での学び」のレポートでは,①要約,②受講して気づいた課題(問題)とその理由,③その課題を解決するのに適した方策とその根拠,④高校卒業後に学びたいことや取り組みたいことを指します。
- 詳しい課題内容はウェブサイト内のページもしくはポータルサイト「マイページ」をご確認ください。
- ※2 E,Fの項目については,「今度,どう行動したいと思っているか」の記述内容が,Eに近いかFに近いかで評価します。
評価ポイント
A. 自己の立ち位置を知る
⇒ポイントは「自己理解」と「課題発見」です。
他者や周囲の世界との関係の中で、自己の立ち位置や使命を客観的に把握できているかどうかが問われます。
指定事項の課題設定で評価します。自分の置かれている状況を把握し、自分が何をすべきかをしっかりと自覚できているかどうかで評価します。
B. 自己を知り、自己を鍛える
⇒ポイントは「自己の限界の自覚」と「自己鍛錬」です。
自己の限界を自覚しつつも、それに挑戦し、目標を持って自己を高みへと引き上げていく意欲が問われます。
レポート全体で評価します。自己の現在の能力(限界)を自覚しつつも、それを超えて、目標に向かって努力していく意欲や姿勢の有無や濃淡で評価します。
C. 考え・価値観を表現する
⇒ポイントは「自己表現力」と「他者に伝える力」です。
自己の考えや価値観を一貫して論理的に構成できているか、それを他者に説得力を持って具体的に表現できるかが問われます。
レポート全体で評価します。レポートには読み手がいることを意識して、わかりやすい文章を書きましょう。特に、設定した課題(問題点)に沿って一貫したレポートが書けているかどうか、論拠を提示できているかどうかが重要です。また、指定事項がバランスよく書けているかどうかも重要です。
段落や字下げ、文体(「です・ます調」ではなく、「だ・である調」を用いる)もしっかりと整えてください。
D. 世界とつながる
⇒ポイントは「多様な価値観の受容」です。
自分とは異なる価値観をもつ者の立場に立とうと想像力を働かせることができるかが問われます。
レポート全体で評価します。自分とは異なる考え・ 価値観に触れ(コミュニケーション)、それを学ぼうとする意欲が高まったことや、自分を反省的に振り返ったことを具体的に記述してください。
E. 未来の課題に取り組む
⇒ポイントは「将来展望」と「未来課題の解決意欲」です。
予測が困難な時代における未来の課題について、人と社会を取り巻く状況、国際社会の動向、持続可能性などの多角的視座から将来を展望し、解決する意欲が問われます。
指定事項の「高校卒業後に学びたいことや取り組みたいこと」の記述で評価します。地球と人類や、国際社会と日本の未来の課題について、高校生、大学生、社会人として、今後解決に向けた取り組みを行う意欲を具体的に記述してください。
F. 新しい社会を生きる
⇒ポイントは「変化する社会」、「既存の分野を超えた発想」、「新しい技術」、「社会課題の解決意欲」です。
大きく変化する社会において、既存の分野を超えた発想や新しい技術を駆使した取り組みにより、社会的課題の解決を目指す意欲が問われます。
指定事項の「高校卒業後に学びたいことや取り組みたいこと」の記述で評価します。既存の分野を超えた発想や進歩する新しい技術を活用することで、変化する社会の課題をいかに解決するかについて、取り組む意欲を具体的に記述してください。
レポート評価点の分布
以下の図は過去に提出されたレポートから無作為に抽出した100件のレポートの「高校での学び」と「大学での学び」それぞれの評価点の分布です。
初回提出では「1」の評価がついたレポートでも,評価コメントを参考に修正することで,多くのレポートが再提出時に「2」以上の評価となります。
初回提出で不合格評価となったとしてもあきらめず,ルーブリックや評価コメントを参考に丁寧に修正しましょう。
「高校での学び」は第1クールの再提出で不合格であっても、第2クールに挑戦することができます。また、「大学での学び」は他の個別プログラムを受講して、何度でも再挑戦できます。